162.「冨士画讃 晴れてよし くもりてもよし 不二山」

「晴れてよし曇りてもよし富士の山 もとの姿は変らざりけり」。幕臣、山岡鉄舟が宮中に仕えていた頃に詠んだ歌です。富士山は、「不二山」とも「不死山」とも言われます。この軸では、天風先生は「不二山」を使っています。また、叡智のひびき 箴言1でも「不二の山」としています。積極の意味を絶対積極にまで引き上げることが大切です。

 

以下、叡智のひびき 箴言1 p14

 由来積極的積極ということは、消極に対する比較語辞であるため、多くの人は、積極心と言うと何でもかんでも強気一点張りで応接することのようにともすると思いがちである。

 がしかし、天風哲学ではもっと第一義的に、言い換えると高度にその意味を引き上げて、査定考量しているのである。

 すなわち、天風哲学の査定考慮する積極心というのは、一切の対峙(たいじ)から離脱した心的状態=わかりやすくいえば、いつも講習会の垂迹(すいじゃく)の言葉の中に出てくる「晴れてよし曇りてよし不二の山」という、あの心持ちのことをいうのである。

 

 

・なぜ「ふじさん」は「富士山」?

 「そもそも、富士山はどうして『富士山』という名前なんですか?」と金山アナが素朴な質問をすると、「古代の日本の言葉では、裾が長いことを『ふじ』と言っていました。そこから裾が広いから『ふじさん』と呼ばれるようになり、その『ふじ』に中国からきた漢字を当てはめました」と渡井さんは解説した。

現在、縁起のいい「士(人々)が富める山」→「富士山」が定着しているが、かつては「2つとない山=不二山」や、「山の頂上に雪が尽きないという意味の不尽山」という漢字が当てはめられていたという。このほか、紀元前3世紀、始皇帝によって日本へ派遣された徐福が、"不老不死の薬"を求め富士山に辿りついたというエピソードからついた「不死山」も。

 

この3つの「ふじさん」の漢字を見たら、現在の「富士山」の字面がより素晴らしいものに感じた。(webより)