62.「松窓燈火下」(松窓(松の木に面した窓)に燈火(ともしび)が下(くだ)る)

 「松窓(松の木に面した窓)に燈火(ともしび)が下(くだ)る」と読み下してみました。

 

 「松の木に面した窓に神仏にささげる灯明が見える。」ではどうでしょうか。松といえば運命を拓く・第八章 人生の羅針盤p191で「人間というものは、虎に追いかけられて松の木に登り、松の木に上がってみると、上から大きな蛇が来て、進退きわまって足元の葛(かずら)に伝って谷の底の方に行こうとぶら下がっていると、その蔦葛(つたかずら)をリスがぼりぼりかじってる、という状態の中で活きているのが、人生の全体の“すがた”である。実際、油断も隙もないのが、人生の本当の“すがた”なのである。」とあります。

 

 

松窓(読み)しょうそう:〘名〙 前に松の木がある窓。松の木に面した窓。また、松影のうつる窓。

燈火:ともしび、特に、神仏にささげる灯明。①ともした明かり。とうか。ともし。 「町の-」 「風前の-」

②存在・実在などのあかしのたとえ。 「生命の-が消えかかる」 「平和運動の-を掲げる」

 

下:①した。しも。うしろ。場所・身分・程度が低い。「下流」「下品」「臣下」 もと。ほとり。高いもののそば。「閣下」「城下」 くだる。さがる。おろす。低いほうに動く。また、動かす。「下賜(カシ)」「下車」「降下」