71.「すなおなる おさな心も いつとなく こするはつるか 惜しくもあるかな」

「素直(すなお)なる 幼(おさ)な心も 何時(いつ)となく 過()するはつるか 惜しくもあるかね」と読みました。

「素直な幼い心が、何時の間にか過ぎ去ってしまうのを、惜しい」と言っているのでしょうか。まずは、よりよい環境を整えることが大事です。

 

 天風先生は、赤ん坊から育つ過程を「運命を拓く」第三章 潜在意識とその性能p85で以下のように説明されています。

 

「だから生まれたての赤ん坊のときには、その実在意識なるものは、むしろ全然有るか無きのごとく、なんら役立つ仕事を行なえない。否、極言すれば、赤ん坊は潜在意識でのみ生存しているといってよい状態である。だから赤ん坊なるものは、第三者との交渉を開くことが出来るまでは、その実在意識は殆んど働かしていない。働かすことが出来ないでいる。がしかし、実在意識は生まれ出でたその瞬間から少しの休みなく発達し始めている。そして赤ん坊が年長者達の活動、音声、表情などを見たり聞いたりするたびに、実在意識は次第に発達する。だから厳密にいうと、人間の嬰児期や幼児期においては、環境が児童を作り、それから児童期に入ると、児童それ自身が児童を作るというのが一番正しい考え方である。」(「運命を拓く」第三章 潜在意識とその性能p85より)