木曜行修会で山本正徳が説明させて頂いている時に使用した資料です。(服部先生がご説明の前に話させて頂いています。)

できれば、youtubeと共に見て下さい。(2018年9月27日より開始しました。)


木曜行修会 「心を直観力に従わせる」 山本正徳  20191212

・「直観力」の研究(いかに人間性を高め、すばらしい未来を創るか) 船井幸雄著

・直観力とは思考を通さず直接正しく知る力

 1)直観の定義:一切の五感・思考を通さず、心が直接何かを認知すること。“直接知ること”で、通常、ヒラメキとか勘といっているものと同じ。

 2)人間の心(意識)は、三層(顕在意識、潜在意識、超意識)でできている。

 人間は忙しくなればなるだけ、そしてその処理を完全にしようとすればするだけ、論理的納得力と直観力、そして創造力(「思い」の力)が強くなる。当然、決断が早くなり、間違いがなくなる。

 3)人間には三つの知覚=認識能力がある。①インテリジェンス(知識)能力、②インテレクト(知恵)能力、③インテュイション(直観)能力

注)知識は、ある物事について知っていること。 また、その内容。 学習や実験から得られた、誰もが事実として共有できるデータの集合体である。 知恵は、物事の道理を判断し、適切に処理する能力。

・直観力のつけ方(「良心にしたがい、「天地自然の理」にしたがう」)

 ①愛情を高め、②知性を高め、③我欲をなくし、④反自然な考えや行為をしない

・自分に適した手法

 ①わくわくすること、②自信があること、③すぐに上手になりそうなこと、④いままで、その手法を利用している人たちの人間性を判断して、すばらしい人たちが多いこと

 

・「直観力」 メンタリストDaiGo

・自分「直観」を信じて行動を起こす

 情報に従って選択し、その分野の本を読みあさり、専門家に会って話し、独学で勉強する。そうやってストックされたその分野の知識や経験、人脈が、次に訪れる選択や決断における新たな直観を生むベースになる。自分の直観力を信じる力=直観力の高さ

・直観が可能にする「意思決定の速さ」と「後悔のなさ」

思考を飛ばして瞬時に答えを出す直観とは、超高速で無意識の判断力。直観力での判断がすべて当たるとは限らない。直観を信じている人にとっては、直観が外れてもそれは「自分の信じた判断を自分で最善の判断だと納得してトライした結果。「仕方ない」と受け入れ、切り替えられる。⇒後悔がない

一方、直観を信じず、迷って考えた挙句“決断できずにチャンスを逃す”or“他人任せにして失敗”する。  ⇒後悔する

・直観の原則

 原則①最強の根拠は「なんとなく」。②直観は「技術」。③「行動」なくして直観なし

直観は鍛えることのできる「技術」

直観とは、積み重ねた知識や経験、記憶のデータベースから引き出された答えのこと

予想して、実際に行動して、予想が外れたらその原因と対策を考えて、次の予想にフィードバックする。こうした積み重ねが自分の無意識の感覚、直観の精度を上げる。

・直観が発揮されやすい様々な環境

多くの知識・経験、クリエイティブな視点、脳の余裕・心の安定、損得よりも楽しさ&おもしろさ、仲間やライバルがいる、一芸に秀でる、脳のメリハリ。

・直観が働きやすくなる4つのサイクル(CSRE

①集中して思考する(Concentrate)、②思考を一度とめる(Stop)、③リラックスする(Relax)、④ユリイカ(=見つける=直観で感じる:Eureka)

・直観をニブらせるワナ(色メガネ(「バイアス」というノイズ))

 無意識に生まれる純粋な判断や評価が「直観」

 無意識に生まれた先入観や思い込みで偏りが生じた直観が「バイアス」

・バイアスを回避するための方法

①紙に書いて直観を可視化、②当たり前を捨てる、③成果に固執せず失敗を恐れない、④適度な有酸素運動と読書で認知予備力を上げる、⑤違う分野の友人が常識や先入感を排除

 

・「直観力を養う坐禅断食」野口法蔵著 

・断食は何のためにやるのか

 ①健康のため(生活習慣を変える)、②心の(安定)ため、③直観力を身につけるため

 直観力とは、危機回避できる能力、つまり徳をそなえること。

悟りといいますが、悟った人はいずれも直観力で判断していくもの。良くとぎすまされた自分というものを信じ、常識や統計にまどわされず、知識をも白紙に戻し、相手の人相や波動で判断するとか、成りゆきを見て瞑想で決める。

 

・「心に成功の炎を」第六章 勘をよくする 中村天風著 

・認識力の養成:①官能の啓発、②精神内容の浄化と整理(観念要素の更改、積極精神の養成)、③神経生活力の鼓舞(神経反射の調節)

・官能の啓発(「勘」をよくすること)五感の感覚の機能を正確、優秀にすること

 ①はっきりした気持ちでやる(有意注意力を集中する)

 ②官能を啓発するには(五感感覚に関する理解と修練:触覚、視覚、聴覚)

・官能の啓発(緑の誦句、研心抄 第四章「認識力とその養成について」)

 およそ人としての完全領域に到達せんには、先ずその官能を常に営々として啓発し、これを無欠完全に作り上げることが これその第一歩なり。

 誠や 官能にして無欠完全たらんか、やがては自由にそして正確に自己を統御し得る、雄大荘厳(そうごん)な人生の殿堂を築きあげる崇高なる技術者たることを得ん。

 

 されば官能の啓発こそは、珠玉を磨きて光あらしむるに等しく、夢寐(むび)瞬忽(しゅんこつ)(かん)といえどもこれが万全を期成し 怠るべくもあらず、ただひたむきに励まんかな。


木曜行修会 「創造と破壊」 山本正徳  20191128

・「心を磨く」 中村天風著 より

・生命の根源は、見えない世界に充満するエネルギーにある

 とにかく何にもなく見えるこの(くう)の世界は()の世界ではない。この見えない空の世界には、ところ狭きまで充満しているプランク定数h(量子力学的な現象を特徴づける普遍定数。ドイツ物理学者マックス・プランクが1900年に発見)というものがある。

 

注)量子力学:微小領域が対象。エネルギー(時間・長さ・重さ 含む)には最小単位(量子)がある。プランク定数を元にした単位は、宇宙人にも通用する。プランク定数は、物の根源の基本単位。観察する場合と観察しない場合では、結果が異なる。(観察(思考)が、物理に入った。確率でしか表せない。それまでの物理学(大きな領域が対象。ニュートン力学、相対性原理(アインシュタイン))は、一対一の関係が明確。

 

・「いのちを生きる(根源のいのち)」 杉山彦一著 より

 

・是正滅法(二つ(生(結合と建設:創造)、滅(分解と還元:破壊)のはたらき)

 何故、現象は変化するのか。それは、生と滅のはたらきが現象界を支配しているからであると、大乗の仏教哲学はいう。

 

・宇宙霊のはたらき

一方、天風哲学は「宇宙の根源主体は、はかり知れない力とすばらしい叡智を、法則的に使い、絶妙な創造活動をしている。そしてあらゆるものを進化させ、大調和あらしめようとしている。根源主体を宇宙霊と名付ける。」と言う。

 

・根源主体のはたらき

 進化と向上を実現するには、根源主体はまず、停滞を防がねばならない。

⇒停滞を防ぐ手段として、根源主体は、新陳代謝というはたらきを用意した。新(しん)は新(あたら)しきもの、陳(ちん)は古いもの、代は入れかわること、謝は捨てることである。

 

・新陳代謝とは(二つのはたらき)

①素材を結合して、新しいものを創り出す(結合(創造)と建設(破壊))のはたらき。即ち“生(しょう)”のはたらき。

新しく創られたものでも、時の経過の中で古くなり、その性能は鈍(にぶ)る。すると停滞する。

②そこで、その古いものを分解した、もとの素材へと還元するはたらきが作動する。分解と還元のはたらき。これが“滅”のはたらきである。

 滅といっても、形を変えてゆくだけ。還元された素材は、また結合され、建設のはたらきの中に、組み入れられる。生と滅とは、循環している。

結合と建設のはたらき(生(創造))と、分解と還元のはたらき(滅(破壊))の二つのはたらきにより、新陳代謝は具体的に行われ、進化と向上が実現する。

●新陳代謝(創造と破壊)は、進化し・向上に向かっての変化であることが解る。

 

・宇宙霊・神・仏

 宇宙の根源主体は、一切と創り、生かし、はぐくみ、育て、成長させ、花を咲かせ、光合成をさせて、みのりを与え、反映させるという、絶妙なはたらきをする。

 大いなる生命は、周到な配慮をもって、力と叡智を使い、創造活動をしている。

 私達の個の生命の呼吸も消化も吸収も、また循環も、みな大いなる生命の力と叡智により、巧みに営まれている。

 命を使うにしても、命の法則を無視するわけにはゆかない。

 生命の法則に従って、自己の生命の存在を力強く確保し、また生命の活動を効率よく使うシステムが、天風哲人が開かれた心身統一法である。

 

・「真人生の探求」中村天風著 より

 

・正義の実行(積極的観念と宇宙現象の根源「気」の正しい認識)

 宇宙現象の根源の「気」は、(+(プラス))の気と((マイナス))の気の二種類。プラスの気は建設の働き、マイナスの気は消滅崩壊の働きを行って、常に新陳代謝を現実化している。

 人間の心が消極的だとマイナスの気と生命が無条件で結合し、積極的だとプラスの気と即座に結合する。積極的観念の保持者が、常に、健康も運命も順調良好なのは、建設能造の「気」がその生命に還流されるため。

⇒積極観念の把持:直接生きる生命に密接な関係を持ち、峻厳な宇宙真理。

 

・衣服に関する注意(四季と通じて余り厚着をしないこと)

 皮膚の抵抗力の減退を防止すると同時に、皮膚呼吸を助長し、また体内の新陳代謝作用を旺盛にするため。

 

・運動に関する注意(適度適量)

 運動は、健康上極めて必要。即ち、生命維持の根本条件たる体内の新陳代謝を促進するため。

適度適量:要は軽い疲れを感じる程度を最良とする。例:カントは、部屋着にポケットを付けないで、ハンカチや入用品を居間の隅につるして置いて、入用の時はわざわざその場所まで行って用をした。(カント自身の運動のため)

 

⇒積極観念を持ち、良い(適度な)新陳代謝をする。


木曜行修会 「人間は完全である」 山本正徳  20191114

・「心を磨く」中村天風著 第一章 人間の正体は気体である より

 

・生命の根源は、見えない世界に充満するエネルギーにある。

 厳粛な体をいう一つの物質が、現象世界に生まれ出てくるまでの間の原因をじっと見ていると、がなかったらでてきやしない。霊魂が人間の生命の本体。心だ、体だというのは霊魂なるものが現象世界にある活動を行うために、その仕事を行う道具だ。病が生じたときに、私が病気だと思った。そうじゃない。私の命が活動する道具が傷んだだけだった。

 

 「我とは、心でもなく肉体でもなく、生命エネルギーの中枢を把握する尊厳なる霊魂と称する気体なり」と断定する。

 これが一番自分を安心して人生に生かす秘訣。どんな場合にもそういう気持ちで生きられると、虚心平気、安心立命、病が出ようが、人生の事柄に変化が出ようが、心まことに何らの波風立たないという状態になる。

 

・客観的考え方をするだけで人生は楽になってくる

 自分の命の道具が損じていると思う考え方は客観的。自分が病んでいる、自分が苦しんでいるというのは主観的。つまり、隣のおばさんのお腹が痛い。こっちのじいさまが心配しているという考え方と同じ考え方になる。

 客観的になると、その考え方がチェンジされただけで、それを完全な状態にしていこうという力が働き出す。これを自然良能力という。

 

「自覚」から「信念」へ

無邪気に、批判することなく受け取る。

 

・いかなるときも霊魂本位で生きる

要するに、安心立命の人生は、いかなるときも霊魂本位で生きること。

 

・「運命を拓く」中村天風著 第五章「大いなる悟り」より

・人の心というものが、なんと、この世の何ものにも比べることが出来ない大きいものであるということを正しく悟る。

 

・真剣に気づかねばならないことは、人間の心の大きさである。果てしない大宇宙よりも、人間の心の方が偉大である。

 

・造物主の無限の力を正しく自覚し、同時にその無限の力を、心の働きと力で、人の命の中へ受け入れ、万物の霊長たる資格を完全に発揮し、同時に、造物主の心持ちである進化向上に順応し、人という人の間を睦まじく、造り上げていくために、こうした偉大な心が与えられている。

 

・哲学的にいうなら、あなた方の自我の中には、造物主の無限の属性が、宿っている。別に頂戴したいといって注文したわけでもないのに、生まれてみたらば人間であり、人間であるからこそ、生き甲斐を意義づけるために、その生命に、男も女も公平に、この恵みを、造物主から与えられている。

 

・運河の水も大海の水も同じだ。そうしたら人間の生命の中に存在する「この不思議な力(ヴリル)」というものは、造物主が持っている力と同じ力である。

人間として考えなければならない一番必要なことは、どんな場合があろうと、この造物主と自分の生命との結び目を堅固に確保することである。

 この結び目を堅固に保つには、わが心を、造物主(宇宙霊)の心と同様の状態にして活きることが、秘訣の第一である。造物主(宇宙霊)の心は絶対に積極である。

造物主の心とは「真」「善」「美」である。

「真」とは「誠」である。「誠」とは一点の嘘偽りもないことが「誠」である。筋道が少しも乱れていないのが「誠」である。

「善」とは「愛情」のことである。あなた方の愛情は偏った愛情である。自分の気に入ったものだけを可愛がって、気に入らないものを可愛がりやしない。そういうのは本当の愛情ではない。太陽光線のように、あれこれと選ばないで普遍的な気持ちで愛さねば駄目である。

「美」とは「調和」のことである。

ひとたび自分の心を、明るく朗らかに生々として勇ましく、どんな場合があろうと心の働きの状態を曇らせずにいくようにするなら、造物主の心と同様の心持ちになる準備をしたことになる。つまり、結び目を堅固に保つ用意をしたことにある。その用意が完全になればなるほど、その造物主(宇宙霊)の無限の力が自然に自己の生命の中へ、無条件に同化力を増加してくるのである。

 

・「練身抄」中村天風著 

第八章「真健康の獲得に必須なる四大利用法」第三節「土の利用法」より

 空気や日光に親しむのと同様に、土に親しむべきである。

 

 裸足で地面に立つと、何ともいえぬ爽快感を感じる。


木曜行修会 「言葉に霊あり」 山本正徳   20191010

 ・「運命を拓く」中村天風著 第四章「言葉と人生」より

・普通の人が、心の態度とか、ひいては人生や生命に大きな影響を与えるもの。それは、日常便利に使っている「言葉」である。

・「造物主によって便利な言葉を我々人間だけに与えられているが、言葉というものが、積極的に表現されたときと、消極的に表現されたときとでは、直接的にその実在意識が受ける影響は非常に大きな相違がある。

 

・今日は不愉快ですとか、頭が痛いとか、熱がありますとか気分が良くない、とかいっているときには、愉快を感じないだろう。今日は嬉しいです、楽しいです、ありがたいです、という言葉をいったときには、なんともいえない快さを、その気持ちの上に感じるだろう。その感じるということは何が感じるか、お前はわかるか。実在意識が感じているんじゃないか。そして実在意識が感じたものが、直ちに潜在意識に直接的に影響して、そして潜在意識が実在意識と同じような気持ちになると同時に、神経系統の生活機能も同じように良くも悪くもなる。そうすると結局、お前の生きる力が、その言葉の良し悪しによって、やはり良くも悪くもなる。

 

・人間の精神生命の中には、暗示感受習性というものがある。だから、たった一言をいうのも、この暗示の感受習性というものが、必ず、自分が気がつかなくても、ものの声に応じたように感じる。感じると同時に潜在意識に対して、そのとおりの状態が働き出すのである。

 

・実際人間が日々使っている言葉ほど、実在意識の態度を決定するうえに、直接に強烈な感化力をもつものはない。感化力というよりむしろ暗示力といおう。何故ならば、人生というものは、言葉で哲学化され、科学化されているからである。すなわち言葉は人生を左右する力があるからである。

 

・言葉というものは、思考が結集し、それを表現するために出来たもの。思い方考え方が、言葉となって現われて、あるいは文字、あるいは言語になったりして、人間同士がお互いに気持ちを理解し合うようになっている。

 ・「自分の感受性くらい」若松英輔著(100de名著 別冊)より

 

・「読むと書く」「聴くと話す」は、呼吸のような関係。「読む」は吸うこと、「書く」は吐くこと。「聴く」は吸うこと、「話す」は吐くこと。

(「吸う」はINPUT、「吐く」はOUTPUT。と考えます。)

 

・真剣に生きていれば、誰でも人生という道を歩くのがつらいと感じることはある。でもそんなときでも、自分で書いた言葉で自分の道を照らすことができる。

 詩は、おもいを言葉に置き換えることであるよりも、言葉のちからを借りて、容易に言葉に収まらない何かを世に送り出そうとする試み。

 言葉にならないことを言葉で書こうとするなんて、おかしなことをいう、と感じるかもしれない。でもよく考えてみるとぼくらは、毎日、言葉によって言葉ではいえないことを相手に伝えようにしているのではないだろうか。

 

・三つの「よむ」:詩を「よむ」という場合、三つの漢字がある。まずは「読む」これは紙などに記された文字を目で追うこと。もう一つは「誦む」。「暗誦(あんしょう)」「口誦(こうしょう)」という言葉があるように、声に出して読み上げること。あと一つは「詠む」。和歌を詠むというように、紙などに書いてみること。

・「読む」と「誦む」とは、書いた人と対話すること。さらに「詠む」とは、書くことを深めてくれる行為。繰り返しますが、「読む」と「誦む」というのは、吸って吐く呼吸の関係と同じで、書いてばかりいてもだめだし、読んでばかりいても充分ではない。だから、読んだら書く、書いたら読むという相互の交わりがとても大切になります。

 

・感性は万人に平等に与えられているもの。万人に与えられているけれど、万人が同じように開化しているかどうかは分からない。感受性は、みなに平等に与えられた感性が、その人らしく開花している状態。

・言葉は種。心の土地にまかれた種に水を注ぐと、さまざまなものがそこに育つ。

・心の水やりを怠るときは、汗を流すことを忘れるとき。涙を流すことを忘れるとき。懸命に生きることを止めたとき。

・言葉の円形を取り戻す

 読むと書くという営みを通して、「己(おのれ)を知る」。

 ①生活の言葉:他者の考えを学ぶ(現代文)、考えの伝え方を学ぶ(小論文)⇒評価のある世界

 

 ②人生の言葉:自分に向けて書き、自分が読む⇒評価を拒む世界


木曜行修会 「執着」  山本正徳         2019725

 

 ・「真人生の創造」第三章「心」とは より抽出

・心:「肉性心(にくせいしん)」と「心性心(しんせいしん)」

Ⅰ.肉性心(肉体についている心):第一「物質心」、第二「植物心」、第三「動物心」

1-①「物質心」物質の心:あらゆる物質を形成する根本中心になっている心

1-②「植物心」植物の心:一切の植物以上の生物に共通している心。

 1-①と1-②は、実在意識領に出て働かないで、心のお蔵の中である潜在意識の奥深くに潜んで働いている心。

 

1-③「動物心」動物の心(本能心):肉にくっついて働いている心の中で心の表面 に表れて盛んに活動する心。肉体生命に存在する五官感覚を支配(知覚、感応性能)。原始欲望(「食欲」「睡眠欲」「性欲」)。

Ⅱ.心性心(精神についている心):第一「理性心」、第二「霊性心」

2-①「理性心」:人事世事一切の人間生活に関係する事柄に対して、「推理」と「考察」を行う働き。

2-②「霊性心」:別に学問しなくても経験しなくとも、学問した人よりも経験のある人よりも、尊い思い方や考え方のできる いわゆる霊感だとか霊智の作用、霊能力のような特殊な心理現象、すべてはこの霊性心から発動する。悟りや確固不抜の信念の状態も、この尊い階級の霊性心という心からでる心理現象。

 

・霊性心を出すには:安定打坐をする。

・心に使われて生きてはならない。霊性心が常により多く発動していること。

・自己とは:「真我」。本当の我。

・真我:生命の根本要素を成す霊魂と称する一つの気体。形はない。

 

・実在意識領域に働くのは:本能心以外に理性心と霊性心がある。本能心が実在意識領を占領すると、融通性がなくなる。また、本能心の特有な本能的欲求が無制限に暴れ回る。しかも、この本能心・本能的欲求は、満たされない場合が多い。あれが欲しい、これが欲しいとなり、満たされないと、心の中に自暴自棄、ヤケクソ、捨て鉢になる気持ちや不平不満、この心持ちが心の中をかき混ぜる。

 少しも感謝も喜びも人生に感じられないという気持ちになる。

 

雑念、妄念が消える

 肉体本位に作用する本能心、精神本位に作用する理性心、霊性心は、すべての心を自分の生命の付属物、生きるがために必要な道具。

 自分の正体:肉体でもない、心でもない、一つの気。

●「霊魂という一つの絶対的な力のある気が生命の一切に対して支配権を持つ。」という真理を正しく自覚する。

⇒心の中に雑念や妄念、邪念が発生しなくなる。それでまた発生してきても、それを思うように取捨選択することができるようになる。

・必要のないことは物事に執着しない、太刀風三寸 身をかわす。必要ないものは、すうーっとかわす。例えば急行列車のような勢いのいいもんでも、ばーっと飛んできても、そいつに触れさえしなかったら、どうでもない。

 小さな蝿が飛んできても、こっちから突き当たるからいけない。

 

心を使いこなすのは「理性」ではなく「意志」

 実在意識領に心を使いこなしていける権能のあるものを呼び出す必要がある。

⇒使いこなせるのは、霊魂についてる「意志」。西洋の「知・情・意」ではない。この意志は、霊魂についてる霊魂付属の固有性能。

 理性はものの善し悪しを分別することができても、使いこなしていく力はない。

 意志は真我の属性、意志が強い弱いというのは、これは意志そのものの強弱をいうのではなく、意志のちからの発現の強いか弱いかを指す。

 

●意志を発現されるには:第一に意志の集中ということを現実にする修練をして、意志の力の発現を容易にする習慣をつける。意志の力は意志の集中を習慣づけると、極めて自由にそして極めて強固に発現するようになる。そして意志のちからが一度完全に発現すれば、心は自由にこの命令に服従し、又自由に支配されることが出来るようになる、任意の操縦ができるようになる。

 

 しかし、くれぐれも注意しなければならないことは、決して急がない事。くたびれたら休み、進歩を焦るのではなく、むしろ一歩一歩を堅実に進むこと。


木曜行修会「いつでもどこでもクンバハカは役に立つ」 山本正徳

                                  2019年6月27日

天風先生からは、感応性能の積極化を図る三つの方法(観念要素の更改法、積極観念養成法、神経反射の調節法)を教えて頂いています。

 この中の神経反射の調節法(クンバハカ)は、天風会の三大密法の一つです。今回は、クンバハカの応用であるプラナヤマ(活力吸収法)と養動法も説明します。

 

Ⅰ.神経反射の調節法(クンバハカ)

1-1 クンバハカの方法

肛門を締め上げ、同時に肩の力を抜き、下腹に気をこめます。

(真人生の探求「下腹部に力を充実せしめる。」

(実践のコツ=両手の小指を軽く締め両足の親指を軽く曲げ締める)

・実行方法(影印版 心身統一哲医学 より)

(1) 肛門……尻の穴を吸込む状態にする事(直腸を上げる心持)

(2) 腹 ……尻の穴を締めると同時に下腹に力を入れる

(此の場合上腹と臍(へそ)は引込む様になる)

(3)   ……同時に肩の力を全然抜く事(肩を下す心持)

 

①絶対クンバハカ:上の三拍子を強く決めると同時に、息を止めます。

②相対クンバハカ:上の三拍子のうち肛門下腹は八分の締め心地で息をしつつ行動もする。

③自然クンバハカ:全身リラックス、肛門が軽く締まり肩の力が抜け、下腹に軽く気がこもった状態。クンバハカが身につくと、睡眠中でも、この状態を保てるようになります。

・効果:クンバハカ密法はあらゆるストレスの解消に役たちます。全身の生命力を活性化し、血液循環、新陳代謝、自然治癒力を旺盛にし、頭脳明晰、虚心平気、対人同化力強化等、絶大な効果を発揮します。

 

1-2 クンバハカの生理

 肛門を締めると仙骨神経叢が、肩の力を抜くと横隔膜神経叢が、下腹に気をこめると腹腔神経叢が確実に安定します。これらの働きで、自律神経のはたらきを調整、神経反射を調節して有害ストレスを抑制します。

⇒つまり、無駄な力が入らない状態です。力が抜けた状態ではありません。

必要なところには、必要な力が入っています。

 

Ⅱ.プラナヤマ法(活力吸収法:影印版 心身統一哲医学 より)

2-1 方法

空気中には人間の生命に絶対に必要なる、活力を充満している事を観念する

第一、観念の確立(空気中の活力を吸収すると云ふ)

第二、クンバハカの状態となる(呼吸直前)

第三、吸氣……観念併用(能ふ限り静かに長く吸ひ込む)

第四、クンバハカになり止息

(充分吸込みたる後クンバハカになりグット力を入れ瞬間息を止める)

第五、呼氣……観念併用(吐き出す時は恰も毒素を出す氣持で静かに行う事)

 但しこれを行う場合は一回の実行に十呼吸以内とし、若し度々行はんとする場合は、時を替へて何回にても度数的に行う。

 

2-2 プラナヤマ法実行の最も有効なる時

(1)朝の起床時

(2)夜の就眠前

(3)疲労を回復せんとする時

(4)ヨリ以上元氣を出さんとする時

(5)勢力を回複する時

但し成るべく清新なる空気の場所に於て行い、且つ生々とした植物の前に立ち、植物の包含せる精を吸ひ取る氣持を以て行うならば一層効果生ず。

 

Ⅲ.養動法(鎮心と活力分布法:クンバハカ応用 影印版 心身統一哲医学 より)

3-1 方法

(1) 足の母指を重ねて正座する

(2) 膝間の間は手の拳三つ四つ並べた位開く

(3) 両手を軽く組み合せ手の母指は臍(へそ)の所へ持って行く

(4) 姿勢を直立に正す

(5) 目を閉じる方よろし  以上準備

(6) 肩をキュッと上げ後下げる

(7) クンバハカの状態を軽く保つ

(8) 腰から上部、即ち胴、首、頭等は全然力を抜き馬鹿にする

(9) 身体を静かに意識的に上下又は左右に動かす

(10)終りには無意識的に動かす様になる、但しこの運動を行う場合は、一、二分乃至十分間位真剣に実行する事

 

 3-2 養動法の効果

血液の循還を促進せしめ、特に内臓即ち内部筋肉細胞の凝(こり)、其他体内総ての凝を治す。

 

3-3 養動法実行の時

物事を考へる時、感情の興奮を鎭める時、至難な問題に遭遇した時等に於て臨機実行すれば特に効果があります。而して平素は特に朝起床の時、夜就眠前五分間位は毎日忍耐し効果を自覚しつつ努めて正しく実行する事が肝要であります。


()(しゅ)(きょう)(こう)(手を()って(とも)に行く) 木曜行修会 山本正徳 2019523

「稲盛和夫 どう生きるか なぜ生きるか」を活用

・人生を動かす運命という力

 人にはそれぞれの運命がある。その運命は、個人だけでなく、世界の運命、地球の運命、日本の運命、東京の運命という地域に備わった運命がある。

・運命を否定しても何の益もない

 人類は有史以来、運命というものがあるなら、私はこうなるのだろうかと悩み、研究してきました。

 そのために中国では易、つまり八卦見というものができました。

 ヨーロッパでは、星占い、占星術という、これもたいへんな学問があります。

⇒どうにかして運命というものを知ろう、未来を知ろうとしてきました。

・運命は科学ではありません。科学的に証明されていませんが、否定してみて何の益があるかと思うのです。

 それよりも運命というものを肯定するほうが、はるかに人生を理解しやすいし、間違いなく人生を生きていく術を得ることができると思うのです。

・人生の横軸となる「因果応報の法則」

 運命は、人生を貫いていく縦軸。もう一つ、人生の横軸には「因果応報」という法則が存在します。

 因果応報の法則とは、よい因、よいことをすればよいことが生じるし、悪いことをすれば悪い結果が生まれる。

 この「因」とは、生きている間に自分自身が思ったこと、考えたこと、そして実行したことです。これを「思念」といいます。思念は業(カルマ)をつくる。

 我々は「思っただけやないか」というふうに思いますが、そんな軽いものではない。実はその思ったことが原因をつくってしまうのです。恨み、つらみ、いろんなことを考えただけで、もう原因をつくってしまうのです。

・長いスパンでみれば因果はピタリと合う

 この因果応報の法則は、必ずしもすぐにそのとおりの結果が出ない。結果が出るまでに時間がかかってしまうということです。

 しかし、二十年、三十年というスパンで人生を長くみれば、必ずそのとおりになっています。

・「因果応報の法則」は運命をも変える

 よいことを思えばよい結果が出るわけですが、一方には自分自身がもってきた運命というものがあります。

 運命を縦軸に、横軸には因果応報の法則があります。この二つの法則で、我々それぞれの人生が決まっているわけですが、実は因果応報の法則のほうが、運命よりも力が少し強いのです。

 ですから、もともと運命というものが定まっていますが、その運命通りにならない。因果応報の法則には運命を変える力があります。

・波乱万丈の人生をいかに生きるか

いかなる運命にも「感謝の心」で対応する

 実際に災難にあった人が感謝するのは至難の業です。しかし、修行した、しないにかかわらず、「感謝せねばならん」と理性にインプットしていただきたいのです。ほうっておいたら、できやしません。恨みつらみというだけにとどまります。

 ●これは絶対条件なのです。よいときには、ほうっておいても感謝の念が出てくる。みなさんもそう思うでしょう。ところが、実は出てこないのです。よかったらよかったで、当たり前なんだというふうになってしまう。それどころか、「もっと」というふうになる。まして災難にあったときはなおさら感謝なんかでてくるわけがない。

・人生の目的は心を高めること

 波乱万丈の人生の中で魂を磨いていく

 人生の目的:心を純化する、心を浄化する。人間性を高める、人格を高める。

・世のため人のために尽くせる美しい心になる

・生まれたときより少しでもきれいな心になる

・お釈迦様の教えを人生に生かす(万般に通じる「六波羅密」の教え)

 1)布施:世のために人のために尽くす。これによって、魂を磨く。

 2)持戒(戒律を守る):煩悩を抑え、人間として、してはならないことを守る

 3)精進:誰にも負けない努力をすること。一生懸命に働くことによって心を磨く。

 4)忍辱:耐え忍ぶ。耐え忍ぶ、辛抱することが心を高めていく、人間をつくる。

 5)禅定:せめて一日一回、心を鎮め、静かに座禅する。

 6)智慧:以上の五つをすると、宇宙の「智慧」に至ることができる。

 

⇒布施、持戒、精進、忍辱、禅定が心を高めていくもとであり、悟りに近づく道。


「あなたは「怒らず恐れず悲しまず」をどのように切り替えていますか」」の説明をさせてもらいました。この中で、前回の「誦句を作る」に基づき「私の誦句」を作り、説明しました。

「私の誦句」木曜行修会  山本正徳

 

人間の生命は、宇宙の進化と向上のために、生まれてきている。

 だから、元気で仲良く楽しく生きることができる。

 

 心と体は、大切な用具であり、磨けば磨くほど、より良く使うことができる。

そのためには、良いINPUTをし、良いOUTPUTをし、良いFEEDBACKを繰り返している。このスパイラル・ループで成長を加速している。

 

 そして宇宙霊の意図する「真善美」で「誠と愛と調和」ができ、真の世界平和の確立に役立つ人間になるよう努力しよう。

 それには、本心・良心に基づく行動をし、信念を強化し、科学的説明、追体験するように心がけよう。

 

 縁あって結ばれた多くの人々ともに、感謝と歓喜の感情をより多く持ち、笑顔が絶えないようにしよう。

 そして日々新たに、今を大切に、明るく朗らかに生々と勇ましく活きることを誓います。

 

 

          令和元年5月9日(201959日) 

あなたは「怒らず恐れず悲しまず」をどのように切り替えていますか」

木曜行修会   山本正徳 201959

(「心に成功の炎を」第二章 絶対積極 中村天風先生著を活用)

Ⅰ.感情を統御して心を積極的に生かす(感情の効果)

・人間が一生を通じて運命的に、あるいは健康的に、生きがいのある人生を生きたければ、心の態度を積極的にするのが、絶対の真理。

・いい薬を飲んだ、理想的な食事をした。また、本当に体のためにいいような方法をやってみても、こころが積極的にならない場合は、その効果は減殺される。

・快くやるか、義務的にやるかによって効果が変わる。

 

Ⅱ.相対積極と絶対積極の違い

2-1 相対積極

・多くのひとは、積極を消極という言葉に相対したものと考えている。

・積極精神とは、なにか強気な気持ちという意味でとらえて、がむしゃらに強がったり、強情はって頑張るというふうに思っている。⇒これは、相対的積極。

・相対的積極の意味:例えば、肉体でいうと外界からいろんな刺激がくる、痛いとか暑いとか寒いといった刺激を受ける。あるいは、怒ったり、悲しんだり、恐れたり、しょっちゅうやっている。いわゆるエモーション、消極的な感情です。

 そういうものが心の中に起こる。それに対して、これをこらえようとか、これに負けまいとする気持ち、これが相対的積極です。

・あいつだけには、負けたくない。なんとかして勝ってやろうと思う。これもいわゆる積極的な気持ちなんだけど、これは相手があってのことです。だから、相対的積極です。

2-2 絶対積極

・絶対積極の気持ち:心が、その対象なり相手というものに対してとらわれていない状態。

・何者にもとらわれていない、心に雑念とか妄念とか、あるいは感情的ないろいろの恐れとか、そういったものが一切ない状態。

・けっして張りあおうとか、対抗しようとか打ち負かそうとか負けまいといったような、そういう気持ちでない、もう一段高いところにある気持ち、境地、これが絶対的な積極です。

Ⅱ.天風先生への会員からのお礼の言葉

1:「先生、お陰さまでもって、まあほんとうに家じゅう健康になりまして、ありがとうございます。」

2:「いえねえ、おかげでこの頃は、先生、うちにどんな病人ができても、どんな運命的なことができましても、以前とぜんぜん心持ちが違うんです。ぜんぜん心持ちがいたぶられないんですよ。それはもうほんとうに、天風会の誓いの言葉どおり、怒らず、恐れず、悲しまず、正直、親切、愉快に、力と勇気と信念をもって・・。ほんとうですよ、先生。どんなに私の心を乱すようなことを仕向けられても、断然、私の心は始終、平和でございます。憎い人は一人もいません。私の心の中は愛で満ちています。本当にありがとうございます。」

Ⅲ.「意志の力」が弱い理由は

原因1.潜在意識の中に非常に消極的な観念要素が知らない間にうんとたまったため

原因2.平素の人生を生きる場合の精神生活態度が、いつも臆病で引っ込み思案だった。

原因3.感情、感覚のショックが、神経系統の生活機能に悪い影響を与えたこと。

⇒直接の原因:ラジオ、テレビのアンテナのような精神機能の運営作用を掌握するアンテナ。これを感応性能という。

Ⅳ.「意志の力」を強くするには(感応性能を積極にするには)

・観念要素の更改、積極精神の養成、神経反射の調節。

・昼間、人生に生きてる際に、できるだけ明るく朗らかに、いきいきとして、勇ましく、心を変な状態にしない心がけを実行する。

1)人間が使う言葉を、積極的な言葉を選択する。一言、一言に注意する。

 2)態度を積極的にする。(いいほうの模倣(まね)をする)

 3)クンバハカする。(クンバハカが抜けているときは、そのときはすぐ締める。

・消極的な思考が発生したら、いたずらに悶えない。それにかかわり合いをつけない。そして反対に、ただ一心に積極的思考のみを心の中にもちこむ努力をする。

 

 山本の例:①寝る前に、三行ポジティブ日記を書く。(寝る前15分間は、記憶のゴールデンタイム)

     ②朝、ニュースは見ない。見たいテレビ番組は、録画する。(消極データを入れない)

     ③クンバハカ体勢を取る。特に、肩の力を抜く体操をする。

 

     ④積極的な言葉を使うようにする。(「鏡の法則」の活用)(怒る機会を減らす)


 

Youtube は、ありません。

 

「誦句をつくる」木曜行修会   山本正徳 2019425

(「すべてはよくなる わが師中村天風から教わったことばの自己暗示力」沢井淳弘著を活用)

Ⅰ.なぜ誦句を作るのか

・言葉の威力:ことばには、強い暗示力がある。

・自己暗示の効果を強める:「真剣さ」と「くりかえし」

・自己暗示のことば:必ず、ポジティブ、楽観的。

・人類の生存そのものが、この大自然のなかで向上的であり創造的。

・人智を超えた天の摂理によって万物が流転している。

・その真理を、私達の本心は知っている。なぜなら、ネガティブな方向へむかうときに私達は不快を感じ、ポジティブに進むとき快感を感じる。

 

Ⅱ.無限のエネルギーを得るには(瞑想とポジティブな自己暗示)

・人間は、本当は強いものです。なぜ人間は強いのでしょうか。

⇒人間はその心の奥底にある無意識(潜在意識)のなかに無限の力をもっているから。

人間が宇宙の実在と合一するとき、その大自然の無限のエネルギーが心の底の無意識から湧き出てきます。それは、二つの場合がある。①瞑想のとき。②大自然の心と通じるような、ポジティブな自己暗示のことばを唱えたとき。

 

Ⅲ.その人に合った心を励ましてくれる言葉とは

・その人の生い立ち、過去の経験、学歴、職歴、現在の精神状態によって、心を励ましてくれる言葉は違います。従って、自己暗示の使う言葉は次の二つがあります。

1)    個人的なもの、2)普遍的なもの

どちらも価値がある。自分の主観で、心にピーンとくる、力強いことばを選ぶ。

・自己暗示は自己変革である

 自己暗示は、自分を信じることができるようになる。これは一種の自己変革、もしくは自己改造。

 信念とは、自分を信じる念、であり、絶対的な安心感であり、自分の夢や希望を実現する原動力。

Ⅳ.信念を作る(暗示力の活用、ポジティブな誦句を唱える)

 信念と信仰はまったく異なる。宗教的な信仰は、多くの場合、神にすがろう、仏に頼ろうとする。信念は、自主自立の精神で、現実的な方法で人生をつくっていく力です。現実的な方法の一つが、このことばの暗示力の活用です。つまりポジティブな誦句を唱えることです。誦句を毎日唱えると、信念につつまれた状態になり、心の奥から力がわいてきます。

 

Ⅴ.「奇跡」とは、常識で考える以上の自己改造が現実化すること

 天風先生は「強い信念があれば、奇跡以上の良い現実が生命にあらわれる」とおっしゃっていますが、誤解してはいけません。「奇跡」というのは怪しげで迷信的な出来事ではありません。天風先生の言う「奇跡」とは、常識で考える以上の自己改造が現実化することを表現しています。

 信念があると、他の人ができることなら、なんでもできるようになる、と考えました。

・天風先生は、信念を強くするためには「想像力を応用して、心にたえず念願することを映像化して描くこと」だと教えました。

 しかし、健康になった自分を想像するのは、むずかしいかもしれません。

⇒対策:健康をイメージした言葉の誦句を唱えればよい。

例:①「私は健康だ」

②私はいま、私の生命の中に、新しい力と新しい元気とを感じる。

私はいま、心も肉体も新生しつつある。同時に、私はいま、限りない喜びと輝く希望とも小躍りする。(統一箴言より)

・誦句のとおりの自己改造ができる

 自分の心の中で思っていること、考えていることが未来の自己のありようを決めます。また、いまある自分の過去において自分の心の中で自分の思ったこと、考えたことの結果です。

 強い人間の持ち主になるには、自己暗示の誦句をくりかえし唱えて、自己のイメージを想像のスクリーンの上に描くことです。くりかえしイメージしたことは、無意識(潜在意識)の中で、一つの確固たる要素になります。

・「天風が誦句を作り、誦句が天風を作った。」と天風先生はおっしゃっています。

⇒自分に合った誦句をつくり、イメージしましょう。(誦句集を用いてもよい)


「想像力について」木曜行修会   山本正徳 2019411

真理瞑想の内容:思考=観念=想像=理想=成就(「運命を拓く」一念不動 より)

 

「第十ニ章 理想と想像」(「運命を拓く」より抜粋)

・理想(心理学の定義):継続せる組織のある連想である。言い換えると、「なかなか立派に組み立てられた考え方が、終始変わらず保たれている場合」理想と名付けられる。

・哲学的にいうと:理想とは立派な“宗教”であう。教育勅語に、“皇祖皇宗”がある。

皇祖とは肉体のつながりの先祖であり、皇宗とは霊のつながりの一番水上(みなかみ)です。

・理想が立派な宗教かというと、理想が楽しければ楽しいほど、何の神様、仏様という信仰を求めなくても、自分自身の人格の全体が極めて荘厳な事実でちりばめられて、自然に立派なものにされます。

・「神詣で 念願 われのことならず」(天風先生 作)

・「この世のなかの多くの人々が、もっともっと幸福に活きられるように見守って下さい」

(天風先生の祈る内容)

・宇宙本体の力は、人間の心の状態を鋳型として、これを現実化させる自然現象を現します。

⇒健康に対しても、運命に対しても、その理想が確実な姿で、階級の高い気高さをもって描かれていなければならない。

・宇宙本体は、そのとおりに現実に造り出そうとする自然傾向がある。(厳粛な宇宙真理)

・「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」(昔の諺)

 

・自分の人生を、気高い内容と、価値の高い標準を持つ人は、その理想が現実になる前から

現実になったと同じような人生境遇で活きているのと同様です。

・理想は野心的であってはならない。野心的である場合、成就しない場合が多い。なぜか

⇒一つの力で心がまとまらない。統一を破る。

・終始、宇宙本体と同じように“真”“善”“美”であらしめると同時に、理想もまた、終始気高いものを心に描く。

・出来ない相談のものを心に描くと、それは 空想 になる。(気をつける事)

 

・何かしら不都合を感じたり、不満を感じる場合があるならば、そういう方面から考えないで、それが完全に成就した姿を、自分の心に描くこと。ああなったらいいなというものが、すでに成就してしまったときの気持ち、姿を心に描く。

 

・たのもしい理想をつくるには、常日頃の心の思い方、考え方、いい換えれば、絶えず描かれている心の中の“想像”というものを上手にコントロールする。

・人間の心に絶えず描かれている思い方、考え方から組み立てられている“想像”というものが人類進歩の源泉といえる。

 

・“想像”がやがては“”理想“という立派なものを心の中に形造るという事が真理。

・想像(心理学の定義):過去および現在の人生経験と全観察を土台として、それを組織的に、合理化して考えるという考え方。

 

・想像作用は、人間の観念活動の中に何人にも存在する心理現象。我々は、いつも何事かを心の中で思い考える。そして、その思いや考えの中に、現在の事実を中心として、それを色々と脚色し、または現在、自分の人生に全然存在していない事実をも、いろいろと、広く大きく思い考える。

・想像は、理想を創る下絵です。第二義的でなく、階級の高いものでなければならない。

・自己の想像作用を正確にして、巧妙になればなるほど、理想も高級になり、自己の人生を非常に値打ちのある、高い階級にする。

 

 これは決して、神秘でも、不思議でも、奇跡でもない。人類の生命本来の作用は絶えまなく、永遠に、伸びよう、広がろう、向上しようとするように、宇宙本体の糸のもとに作られている。これが宇宙法則です。

・自分が生きていることに常に感謝する。

 

・為せば成り 為さねば成らぬものなるを

 

       成らぬは おのが為さぬためなり


「勇気について」木曜行修会   山本正徳 2019328

「運命を拓く」「第十一章 勇気と不幸福撃退」より 抜粋

・第一に必要な事は、「何事にもやたらに、悲観したい、心配したりして、総ての事を消極的に思ったり、考えたりする事を止めること。

今まで、常日頃、あなたがたが当り前のように思ったり、考えていた心配や悲観、それが決して当り前でないことを悟る。

心配したり悲観したりするとき、人生が明るく感じられるか、あるいは暗く感じられるか、すぐに解ることです。

病のとき、心配すればするほど回復が遅い。心配や悲観をする癖がつくと、悪い習慣となり何を考えるときにも、やたらと取越苦労をする。取越苦労をすると、物事をやたらと消極的に考えます。

原因はなぜかというと、“勇気”がないから、否“勇気”が欠けているからです。心の方面が積極的でないかぎり、理想通りの最高の生命の発達は出来ません。人間の生命の本体は、精神生命の根元である無形の霊という“気”だからです。

心を積極的にする要点は、“勇気の煥発”です。

どんな場合にも、虚心平気の状態でいるのが、潑剌なる勇気の状態です。

昔の諺「勇気は常に勝利をもたらし、恐怖は常に敗北を招く」

 

「積極精神把持の秘訣」抜粋(志るべ 20193月号に掲載)

心身統一法の一番根本義として大事なことは、心の態度を崩してはならないことです。この心の態度が崩れて消極的になってしまえば、その消極的の通りに人生というものはたちまち生活力を衰えさせてしまう。私達は、積極的思考こそは人生への光で、消極的思考こそは人生を闇になることであることを知っています。

結局、要するに心身統一法の教義の内容が理解的にわかってるのを、それでできたことと一緒にしています。理解すなわち完成ではありません。

真理を知っていない時は、気にかけませんが、積極的思考ができなかった時、一種の真理に対しる自責の念がでます。

・クンバハカの例

「あっやりそこなった。しまった教えを何のために聴いているのだ」と考える人がいます。このような考え方は、あまり賛成できません。

クンバハカでも、締まっていない事に気がついたら、天風先生の次のようにおっしゃります。「そりゃね、お前、そういうときに「しまった!また締まっていない」と思うのは普通の人間の考え方じゃないか。修養している人間は、もう一段上のことを考えろ」「へぇー、考え方もう一段上があるんですか」「あるとも」「どう考えりゃいいんです?」「そういうときはすぐ締めちまえばいいんだよ。締まっていないと言って悔やむよりも、締まってなかったら締めりゃいい。」

消極的の思考がたまに生じてきても、そのときけっして悶たり、驚いたり、悲しんだり、悩んだりしちゃいけない。光が照らされれば、闇は消える。

観念要素の更改、積極観念の養成をしても、消極的な思考が入ってきます。それを感じたら、「あ、また実在意識が暗くなりかけているぞ」と思って、「現象の背後に実在あり」と思い出す。「俺の見えない生命の後ろには、俺を完全ならしめようとして守ってくれる力があるんだ。その力を妨げるような気持ち、心持ちは持つな」とすかさず言う。

「俺の心の宮殿の神聖は、俺が保つ」と毅然と思う。これだけで大きな効果があります。

 

竹内まりあ MUSIC&LIFE 40年をめぐる旅(2019326日 NHK総合)

・何より全ての作品に通底しているのが、人間存在に対する強い肯定感。(山下達郎)

・「いのちの歌」今春より「道徳」の教科書に掲載

私たちがあたりまえだと思い過ごしている毎日の一瞬一瞬が本当は奇跡のような時間であると実感する時が訪れたりするものです。

日々の中で幸せを与えてくれる愛しい人たちや動物たちや美しい自然の存在に気づかされます。そんな愛すべきたくさんのものによって人生が成り立っていることに感謝したいと思う気持ちを表したのが、「いのちの歌」でした。両親、家族、仲間たち、もう会えなくなってしまった大切な人たち、そのすべてに出会えた喜びと自分の命がこうして生かされていることへの素直な感謝を伝えたいと願って書きました。

⇒竹内まりあが、長い間多くの人々に受け入れられるのは、「生かされていることへの感謝」が強い共感を感じるからだと思います。

 

いのちの歌 /作詞:miyabi(竹内まりあ) 作曲:村松崇継

生きてゆくことの意味 問いかけるそのたびに 胸をよぎる 愛しい人々のあたたかさ

この星の片隅で めぐり会えた奇跡は どんな宝石よりも 大切な宝物

泣きたい日もある 絶望に嘆く日も そんな時そばにいて 寄り添うあなたの影

二人で歌えば 懐かしくよみがえる ふるさとの夕焼けの 優しいあのぬくもり

 

本当にだいじなものは 隠れて見えない

ささやかすぎる日々の中に かけがえのない喜びがある

 

いつかは誰でも この星にさよならを する時が来るけれど 命は継がれてゆく

生まれてきたこと 育ててもらえたこと 出会ったこと 笑ったこと

 

そのすべてにありがとう この命にありがとう


 

「好奇心を持っていますか 日々挑戦」木曜行修会  

山本正徳 2019314

・人間は、新しいものに挑戦する(好奇心を持つ)ようにできている。

但し、変化し過ぎる場合に注意するする必要がある。

Comfort zone(居心地のよい所)からの脱出。(脳は「ちょい難」を好む。Comfort zoneでは成長なし。Optimal performance zone(目標ゾーン):ドーパミン/ノルアドレナリンがupし、効率がよくなる。Danger zone(このゾーンは達成が困難なため、目標としない):ストレスホルモン(コルチゾール)がでる。

⇒楽しいアンテナ&ビジョンを立てる。(楽しい物を探す能力をupする)

1.ビジョンと目標の違い

下の図を見て下さい。

2.ビジョンを作る

 2.1 自分なりの今のビジョンを決める、 2.2 そのビジョンに基づいて行動する

 2.3 結果が出る、2.4 それを繰り返しながら、ビジョンを修正する

 2.5 NEEDWANTのバランスを取る

3.ビジョンのステージ

 3.1 ビジョンを紙に書く、3.2 言葉に出す、人に言う

 3.3 不特定多数の人に言える、3.4 SNSやホームページに書く

4.ビジョンを作る効果

4.1 ビジョンは方向性を示すもの。やるべきことが思い浮かんで来る

4.2 ビジョンのエネルギーが凄い(自己成長が速い)

2018年念願(ビジョンと目標)(山本用)

1-1 元気で、仲良く、楽しく:目標「INPUTOUTPUTのスパイラル成長の加速」

 例:バイオリンの演奏できる曲を20

1-2 天風教義を深め、広げていく:目標「木曜行修会・参加者100人の達成」

 

例:発表することの大切さ。(ステップアップタイム)、facebook毎日投稿

 


「官能の啓発を学ぶ」木曜行修会 山本正徳 2019214

『五感』は五つの感覚:外界からの刺激を感じる働き、それによって起こる意識

『五官』は五つの器官:外界の事物を感じる五つの感覚器官、つまり感覚を意識する身体の器官

「心を磨く」第四章「五官感覚を磨き上げ、自己肯定に徹して生きよ」抜粋

・認識力の養成とは、

①刀で言えば、鋭い刃をつけるために焼き刃をその刀に与える

 ②メガネで言えば、本人の目にピッタリと合った度で、眼鏡を磨いた状態

⇒レンズや眼鏡のレンズの曇りを取るとの同じ。

・認識力が養成される。⇒心の性能がシャープになる。

・心身統一法の目的:生命の本質の実現化

         (本当の人間の値打ちを完全に発現せしめる)

・認識力の養成(三つの条件)

第一:官能の啓発(感覚器官:勘のよさ、五官感覚機能を正確にする)

第二:精神内容の浄化(観念要素の更改)

第三:神経生活機能の促進(神経反射の調節法)

 

・磨けば磨くほど、研げば研ぐほど、人間は優れていく。

⇒命を本当に役たつように使うため。

・五官感覚機関は、精神生命の口になる。

 不用意に、外界に存在しているものを目で見たからって、すぐ自分の心に受け入れ、耳で聞いたからってすぐ、なんの分別もなく、めちゃめちゃに入れると、その結果は、肉体になんでも構わず食い物なら入れてしまったのと同じ結果となる。それ以上に恐ろしい事は、精神内容は常に乱雑不純潔になって、従って心の力の働きも、その程度はグッと低下する。そうすると、怒らずともいいことを怒ったり、泣かずにいい事を泣いたり、悲しまずにいいことを悲しんで、三勿三行どころではなくなる。

自分を磨き上げるんだ。研ぎ上げるんだ。この気持を奮いおこす。

ペンフィールドマップ(触覚が重要な事が分かります。)webより

・脳神経外科医であるペンフィールドは、癲癇患者の手術際に切開した脳に電極を当て、脳細胞に電気刺激と患者の反応を観察しました。 これが、有名なペンフィールドの実験です。 この実験により脳は各部位で分業しており、それぞれの脳部位とそれにつながる全身の体部位は対応関係にある事を確認することが出来たのです。

大脳皮質の運動野と感覚野には体の各部位に対応する領域があり、例えば手の動きに関わる部位の大脳皮質を損傷すると手が動かなくなり、親指につながる大脳皮質感覚野に電極刺激を与えると親指がビリビリと感じたりします。

・ペンフィールドマップ

ペンフィールドはヒトの大脳皮質を電気刺激し、運動野や体性感覚野と体部位との対応関係をまとめた。皮質上の身体部位の図の大きさは、その部位を司る大脳皮質の面積に比例している。

図の脳断面が脳の運動野と感覚野の部位から、それに対応する身体部位です。身体の大小の図はその部位を司る大脳皮質の面積に比例しています。

左の(エイリアン?ヒト)とも手、手指、顔、口、足などはその部位にしめる大脳皮質の面積の割合が大きい事がわかります。それだけ脳のつながりが大きいともいえます。

 

例えば、よく噛んで食べる(咀嚼運動)事も、顔をマッサージしたり手入れする事やよく笑う事も、手指や足趾を使う運動やマッサージ等はペンフィールドマップからみれば理にかなった脳活性なのです。(webより)


「『天風会の魅力』長く続くには訳がある」 山本正徳  2018 年 10 月 25 日

 天風会の魅力は何でしょうか? 中村天風先生の魅力、天風哲学の魅力、天風 会に集まる友の魅力。友と会話等をする事で成長できる。多くの魅力があると思い ます。また、人それぞれに異なると思います。私にとっての魅力は、実行すれば実 行しただけの実感(例:高校時代から太りだし入会時(約 20 年間 約 76kg,高血圧 140,メタボリック)に比較し 15kg 減量。)と脳科学で説明でき・納得できる事です。そ の事を話し高められる友がいる事です。また、その奥深さに魅力を感じます。今回 は、積極心を脳科学で説明したいと思います。

 

 天風先生は「思考作用の誦句」で「人間の正しい心 勇気ある心 明るい心 朗 らかな心という積極的な心持ちで思考した事柄にのみ、その建設的なる全能の力を 注ぎかける。」と仰っています。

 しかし、天風先生が仰っていた頃は、脳 CT や MRI などの機器がなかったので、 脳科学によって天風先生の言葉を証明する事ができませんでした。こころに決めた 目標を紙に書いたり口に出したりすると本当に実現したり、思考や人間の感謝や歓 喜の感情を持てば願いがかなったりする現象では、脳のどこが、どのように働いて 成功をもたらすのかが分かってきています。

 

 その脳のしくみですが、網様体賦活系 (RAS(Reticular Activating System))と呼ば れるシステムです。RAS は、脳に入るほとんど すべての情報を中継しています。(例外:にお い。においは脳内の感情を司る大脳辺縁系。)参考)網様体賦活系(RAS)図を下から見て下さい。

 

 RAS は、入って来る情報をふるいわけて、何 に注意を向けさせるか、どれぐらい関心を呼 び起こすか、どの情報をシャットアウトして脳に届か ないようにするかを判断します。脳は毎秒四 億ビットもの情報を処理していますが、その うち意識的に処理される情報は、わずか 2,000ビットです。大量の情報が一気に意識に入ってきたら判断できません。

 

 そのため、 人間は進化の過程で、すべての情報をふるいわけ、その中から自分にとって大切な ものだけを拾いあげるシステムを作りあげました。RAS が積極的であれば積極的な ものを選択し、消極的であれば消極的なものを選択します。これは、天風会の“積 極的な考え方”を持てという事です。なぜ天風先生が仰っていたのかが分かり納得 します。納得すると信念が強くなります。腹に収まってきます。楽しいです。

 

 天風会では、この積極精神をつくる方法(観念要素の更改法、積極観念養生法、 神経反射の調節法)を教えて頂いています。この方法への有難さ・やる気が増して きます。いっしょに積極精神を養って、よりよい人生を作っていきましょう。

 


    「進化と向上を加速するには」  木曜行修会  山本正徳

                               2018年10月11日

 一度しかない人生を価値高く(幸福)活きたいと誰もが願います。人間の使命は「進化と向上」です。

 

 天風先生は、「正しい理解で、健康や運命を正しく建設して、人生を生き甲斐のある状態にしていくには、消極的な観念を心から除き去らねばならない。どんなに学問をし、またどんな経験を積もうとも、天風哲学(教義)で得た悟りを現実に実行していかなければ、本当の幸福というものは、現実にならない。

自覚(信念)は、結局雑念妄念を払い除いて、自分の知識の中に受け納めたものでなければならない。そうすれば、病が起ころうと、どんな運命に見舞われようと、決して自分の心の強さというものを弱める気づかいはない。」と仰っています。

 

 天風哲学は、実践哲学です。積極心を身に付けていく事が重要です。積極心を作るためには、まず自分の夢(目標)を立てます。(例:「世界の真の平和」)

 その夢(目標)に向けて、進化と向上を加速するにはどうしたら良いでしょうか。

 

①なりたい自分に向けてチャレンジする。目標達成のための「経路検索」をする。(例:1-1_感性up_バイオリンを弾く。体調を良くする_スポーツジムに行く。(体の作り方を教えてもらう。) 

 1-2_Comfort zone(居心地のよい所)からの脱出。(脳は「ちょい難」を好む。Comfort zoneでは成長なし。Optimal performance zone(目標ゾーン):ドーパミン/ノルアドレナリンがupし、効率がよくなる。Danger zone(このゾーンは達成が困難なため、目標としない):ストレスホルモン(コルチゾール)がでる。)

 

②出力(アウトプット)の比率を上げる。比率を上げるには、自分から行動する事です。自分の人生です。人生のハンドルは自分でコントロールしましょう。(例:仕事でのストーリ作りは、自分で考えを咀嚼して作る。(達成感が得られます。)) 効率の良い比率 インプット:アウトプット=3:7。アウトプット7割を目指す。

アウトプット・サイクル A.アウトプット⇒B.外界に出す⇒C.行動が変わる⇒D.現実が変わる⇒A.アウトプット。成長の螺旋階段を登る。)

③書き出す。(自分を客観的に見易くなる。3_1:日記を書く。3_2本の感想文を作る。(なぜ書き出すのか?:・脳の記憶スペースを広げる、人間はすぐに忘れる。・どんな「素晴らしいアイデア」も、ほとんど忘れてしまう。・書き出すと「連想」「発想」でアイデアが広がる、深まる。)

 


「人生思考のままに」  木曜行修会  山本正徳   2018年9月27日

 

 ヒトは「思う(思考)」ことで、脳内で作用するホルモンとしてのタンパク質や物質を決定しています。脳内に分泌されたホルモンに対応して、神経を介して全身に合目的な反応が起こります。一度作り出された物質に細胞や身体の各臓器は絶対に服従します。

 世間の人は、「たかが思うくらいどうってことはない。」と軽く考えています。しかし、その思い方で脳内に作り出された物質が決定され、体内すべての細胞や臓器の働きまで決定されてしまいます。従って、「思う(思考)」をもっと重要視する必要があります。

 

 天風先生は、「人間の心に何かの観念が出ると、その観念の型のとおりに宇宙根源から微妙な力が働き出し、その観念の型が良ければ良いように、悪ければ悪いように、わかりやすくいえば、思い方や考え方が積極的であれば、“積極的なものができ”、消極的なら消極的なものができまる。そういうように真理ができている。人間の境遇だとか、その人の現在に同情するということはないのである。峻厳侵すべからずである。」と仰っています。

 

 それでは、積極にするにはどうすれば良いでしょうか。天風先生からは、感応性能の積極化を図る三つの方法(観念要素の更改法、積極観念養成法、神経反射の調節法)を教えて頂いています。

 この中で、よい思考を持つために今回は内省検討について考えてみたいと思います。自分の評価は甘くなりやすいです。自分は正しいと言いたくなります。自己成長するためには、comfort zone(居心地の良いところ:のんびりゾーンでは成長なし)から出て、optimal performance zone(最適化性能(ちょい難)ゾーン:ドーパミン、ノルアドレナリンがup)にチャレンジする事が必須となります。

自分をよりよく成長させるには、内省検討する時の評価・判断基準が必要です。①自分の意志をきちんと持つ。②やりたい事を明確にする。つまり、自分がどう活きたいのか。自分自身を見つめて・定めていくことが重要となります。

そのためには、「自分の価値観を書く」「日記を書く」がよいと思います。

 自分は、何をしている時が楽しいのか。つらいのか。自分自身をよく観察できるようになります。自己観察能力を高めるには、文章を書くのが一番の近道です。頭の中で自問自答しても、無限ルーチンに入って答えが出にくいです。

 自分の意見を定めない上で議論をしても、人の意見に流されてしまいます。

 自分の価値観を書き、その判断基準に基づいて「日記を書く」=自分の考えを文章にするトレーニングとして実践していく。

 

 私達は、宇宙霊(universal sprit)の中にいます。宇宙霊は進化と向上しています。従って、私達が進化と向上しない訳がありません。積極=本心・良心に従い、全てに感謝して、心の平和(真の世界平和)を築いていきましょう。