「主人公」  木曜行修会  服部嘉夫

                        201828

 

 私は私、私は主人公であることは間違いないことです。

 しかし本来私には、もう一人の主人公がいるのです。

 私の心は私を生かす本能心(動物心)とより良く生かす理性心があります。これらの心も必要ですが、もっと大切な心を、人間は誰れしもが持っているのです。その心を天風先生は霊性心と云われます。

 霊とは幽霊とか人魂とか云うものでなく、最も霊妙な素晴らしいと云う事です。

 人間の心の奥底にあり、最も純粋で、(まぎ)れない清らかな、創造主、神仏、宇宙霊の心と云うべき心を持っています。

 これを本心と云い、道徳的に展開されると良心と云います。

 天風先生は「私の背後には慈愛を持って、私を生かしたもう宇宙霊のいることを自覚しなければいけない」と云われます。

 

 今は雑念、妄念によりその心は陰を密めていますが、安定打坐法(天風式坐禅法)を行ずることにより、本心は煥発されます。日頃()まず、たゆまず安定打坐法の実践に務めましょう。