木曜行修会「お蔭様で活きる」 服部嘉夫   2019711

1)人間がこの世に生まれてくる確率は生理的にみて、5億分の1と云われます。赤ちゃんの誕生は女性が1ケ月1回排卵する卵子に男性の1細胞の精子が合体し1010日経つと赤ちゃんは産れます。男性の1回の射精は4cc5ccと云われます。1ccの精液中に精子が何箇いると云うと、約1億と云われます。ですから、一回の射精で5億箇の精子が、1細胞の卵子に向って突進し、一番初めに卵子と合体すると、膜が出来、残りの499999999の精子は、9と云って消滅していまいます。ですから、人間がこの世に産まれる確率は5億分の1と云って過言ありません。

 科学的に見ると、人間がこの世に産まれてくることは滅多にないこと、困難なことで、「有ること難し」と云うことです。

 吾が個生命は大宇宙の根源をなす宇宙霊(大生命)の大御業により生じたもので、「有ること難し」を哲学的に見ると、「お蔭様で有難う」と感謝で受けとめるべきです。

2)宇宙霊より授かった吾が命を宇宙真理に従って正しく活かすべきです。私達天風会員は天風哲人が創始された「心身統一法」をお蔭様で実践することにより、吾が命を正しく活かすことが出来ます。

 私達はご縁のお蔭様で正機を得て、正師(天風先生)にお蔭様で巡り合い正法(心身統一法)を聞く是、今上の幸いなり、この上は正修(正しく心身統一法を実践し)正信を得て惑わず、明らかに身の(あかし)をたてるべく価値高く生きていることを感謝せざるを得ません。

3)天風哲学を学び、宇宙・生命・人間・人生について深く理解し自覚すると、森羅万象一切のもののお蔭様で活きていることを感謝せざるを得ません。

 太陽、空気、水等は私達が生きる上で、大切であることは知っていても、多くの人には当然のことと大自然の恵みを忘れています。私達が活きる上で、無くてはならないもので、これらのお蔭様で私達は活きられるのです。その恵みに感謝せねばなりません。天風会の朝礼で光線呼吸が終った後、恵み多き太陽に感謝して一礼します。 

4)人間は人間以外の生物の命を奪って、食物として戴いて生きています。それを宇宙霊は、許し認めて下さいます。その理由は宇宙霊の大御業である宇宙を進化向上させる意図を人間が現実化するため創造活動をしているからです。

 宇宙霊は、その活動をするための労を癒すために、万物の霊長たる人間だけに笑いを下さっているのです。

 人間は他の生物を戴くお蔭で活きていることに感謝しなければなりません。食べ物を無駄にせず有難く戴くことにしましょう。

5)私達は生命の営みである自律神経のお蔭様で活かされています。

 心臓は一分間に約60回前後脈拍も6070回打ち、その度に心臓から50ccから80cc血液がポンプのように打ち出され身体全体に流れます。

 私達が夜に食べた食物は自分が寝ていて知らなくても、自然に消化、吸収されています。

 私達は生命の営みである自律神経のお蔭様で活かされています。自律神経様々で自律神経に感謝しなくてはなりません。

6)この世の中は自分一人では生きていられません。

『箱根山 籠に乗る人担ぐ人、そのまた草鞋を作る人』と云われます。

 天風先生は「甦りの誦句」で「ひたむきに、人の世のために役だつ自己を完成することに努力しよう。」と述べられています。

 人間は、その立場、その立場で懸命に職務を全うしてくれているから、私はそのお蔭様でこうして活きていられるのです。その感謝のお返しに、自分に与えられた仕事を天職と思って喜んで働く喜働によって、「人の世の為に役立つ」ため、社会に貢献するのです。「働く」は、はた(傍)を楽くにさせると云うことです。この職業観で会社を経営し、商売繁盛し、お蔭様で社長以下社員が生計を立てることが出来るのです。

 

7)ご縁があったお蔭様で天風会に入会し、お互い思いやりの気持ちで助け合う会員同志とが切磋琢磨するお蔭様により、尊く価値高く活きていることを喜び感謝しましょう。